クリルオイル(krill-oil)は、南極に生息するオキアミから抽出された油脂成分で、リン脂質、アスタキサンチンを含みます。
効果が高いことから次世代オメガ3とも呼ばれています。
ちなみに、krill(クリル)とはオキアミのことです。
魚油由来のEPA+DHAの62.8%の摂取量で同等の効果
2011年の報告、Metabolic Effects of Krill Oil are Essentially Similar to Those of Fish Oil but at Lower Dose of EPA and DHA, in Healthy Volunteersによれば、クリルオイルのEPA-DHAは、魚油由来のそれと同じ効果を発揮するのに、62.8%の摂取量で済むとされています。
単純に考えれば、クリルオイルは魚油由来EPA-DHAに比べて1.5倍の効果がある、と言えます。
ですが、この研究での「効果」とは、健康な人の酸化ストレスおよび炎症のマーカーのチェックでによって得られています。
高脂血症や閉塞性動脈硬化症の方などでの研究結果報告も待たれるところです。
なぜ効果が高いのか?
クリルオイルに含まれているEPA-DHAは、その多くがリン脂質に結合した状態であることがわかっており、このため魚油由来のEPA-DHAよりも吸収率が高いのではないかと言われています。
米国での市場規模は600億円
米国でのクリルオイルの市場規模はすでに600億円に達しているとの見方もあります。
ですが、日本ではまだ認知度は低く、基礎知識も浸透していない状態と思われます。
日本でも普及協議会発足
そんな中、東京海洋大学の矢澤一良特任教授を代表世話人とし、クリルオイル普及協議会が2013年10月9日に発足しました。
発足日には、東京ビッグサイト「食品開発展2013」にて発足記念セミナー「注目の大型素材:クリルオイルの市場戦略」が開かれ、今後日本でも急速に認知度が高くなるのではないでしょうか。