添付文書に牛乳アレルギー禁忌の記載がある医薬品一覧です。(2014年4月現在)
牛乳アレルギー禁忌の理由で多いのは、「製剤自体に、あるいは製造工程段階で牛乳由来の成分を使用している」というものです。特に牛乳タンパク質成分であるカゼインが安定化剤や賦形剤として使用されています。
また、乳酸菌製剤は生菌を培養するための培地にカゼインが使用されています。
薬効分類 | 医薬品名(製薬会社) |
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経腸栄養剤 | アミノレバンEN配合散(大塚製薬) |
エンシュア・H(アボットジャパン・明治) | |
エンシュア・リキッド(アボットジャパン・明治) | |
ラコールNF配合経腸用液(大塚製薬・大塚製薬工場・イーエヌ大塚製薬株式会社) | |
ラコール配合経腸用液(大塚製薬・大塚製薬工場・イーエヌ大塚製薬株式会社) | |
止瀉剤 | タンニン酸アルブミン(各社) |
タンナルビン(各社) | |
乳酸菌製剤 | ラックビーR散(興和・興和創薬) |
エンテロノン‐R散(味の素製薬) | |
エントモール散(日本ジェネリック・長生堂製薬) | |
コレポリーR散(東和薬品) | |
緩下・制酸剤 | ミルマグ錠(高田製薬・共和薬品工業・エムジーファーマ) |
高血圧・狭心症治療剤 | エマベリンLカプセル(高田製薬) |
牛乳アレルギー禁忌ではなくなったメイアクト
抗生物質製剤のメイアクトについては、以前はカゼインを含んでおり牛乳アレルギー患者に禁忌という扱いでしたが、その後カゼインフリーとなり、牛乳アレルギー禁忌の項目は削除されました。
明治製菓、牛乳アレルギー患児が服用できるカゼインフリーのメイアクトを発売
明治製菓は8月3日、小児用のセフェム系抗生物質「メイアクトMS小児用細粒」(一般名:セフジトレンピボキシル)を発売した。既存の「メイアクト小児用細粒」がカゼインナトリウムを含有していたために牛乳アレルギー患児には禁忌だったのに対し、カゼインナトリウムを無添加にして服用可能にした。新剤形発売に合わせ、従来のオレンジミルク味からバナナ味に変更した。メイアクトは小児用細粒では16菌種30疾患の適応を取得している。
(2004.08.04 日経メディカル)