ウインタミン錠(塩野義)が販売中止になります。
2014年8月にはメーカーからの出荷が停止となり流通在庫のみとなります。
通例からすると、経過措置は2015年3月までと予想されます。
また、ウインタミン錠は日本薬局方クロルプロマジン塩酸塩錠として統一名収載品となっています。このため官報には個別に公示されません。
ウインタミン錠のプロファイル
ウインタミン錠は一般名日本薬局方クロルプロマジン塩酸塩であり、精神神経安定剤 として1955年に販売開始されました。
同一成分のコントミン錠(田辺三菱)が同年に発売されておりクロルプロマジン塩酸塩錠のシェアは2分されてきましたが、古くから日本の精神科治療を支えてきたと言えます。
現在では錐体外路系の副作用が少ないなどのメリットがある新薬がいくつも発売されておりウインタミン錠の出番もかなり減ってきましたが、鎮静作用が強いため不眠症状がある場合に有効であるなどの理由から依然として広く処方されています。
また、嘔気、疼痛などの苦痛を取り除く緩和医療の分野でもその効果が見直されてきています。
代替品
同一成分では先発品として田辺三菱のコントミン錠、後発品として小林化工、鶴原製薬がそれぞれ塩酸クロルプロマジン錠を販売しています。ただし後発品は規格が限られているので注意が必要です。
また、統一名収載品であるため先発品であるコントミン錠とその他後発品は薬価が同一になっています。
このため後発品置き換え率の計算上からは除外されます。
コントミン糖衣錠とウインタミン錠の違い
成分は同じクロルプロマジン塩酸塩です。効能効果に違いはありません。
また、ウインタミンの名称は「錠」となっていますが、コントミンと同じ糖衣錠で、この点においても大きな違いはありません。
錠剤の大きさは異なり、12.5mg、25mg錠ではコントミンの方が大きく重いですが、50mg錠、100mg錠では逆にウインタミンの方が大きく重くなります。
また同じ規格間でも色は全く異なります。
ウインタミン、コントミン外観比較表
ウインタミン錠 | コントミン錠 | |
---|---|---|
12.5mg錠 | うすい赤だいだい色 大きさ: 6.1mm×3.7mm 重さ: 120mg |
黄色 大きさ: 7.4mm×4.7mm 重さ: 220mg |
25mg錠 | 赤だいだい色 大きさ: 6.1mm×3.7mm 重さ: 120mg |
白色 大きさ: 7.7mm×4.6mm 重さ: 220mg |
50mg錠 | 赤だいだい色 大きさ: 9.2mm×5.1mm 重さ: 350mg |
淡黄色 大きさ: 8.5mm×5.1mm 重さ: 300mg |
100mg錠 | 淡黄褐色 大きさ: 9.2mm×5.1mm 重さ: 350mg |
黄色 大きさ: 9.5mm×5.4mm 重さ: 400mg |