SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会より「SGLT2 阻害薬の適正使用に関する Recommendation」が公開されました。
- SU 薬等インスリン分泌促進薬やインスリンと併用する場合には、低血糖に十分留意して、それらの用量を減じる(方法については下記参照)。患者にも低血糖に関する教育を十分行うこと。
- 高齢者への投与は、慎重に適応を考えたうえで開始する。発売から 3 ヶ月間に 65 歳以上の患者に投与する場合には、全例登録すること。
- 脱水防止について患者への説明も含めて十分に対策を講じること。利尿薬との併用は推奨されない。
- 発熱・下痢・嘔吐などがあるときないしは食思不振で食事が十分摂れないような場合(シックデイ)には休薬する。
- 本剤投与後、皮疹・紅斑などが認められた場合には速やかに投与を中止し、副作用報告を行うこと。
- 尿路感染・性器感染については、適宜問診・検査を行って、発見に努めること。問診では質問紙の活用も推奨される。
- 原則として、本剤は他に 2 剤程度までの併用が当面推奨される。
SGLT2 阻害薬の適正使用に関する Recommendation (2014年6月13日版)より
併用薬の減量について
SGLT2阻害剤の添付文書には、他の糖尿病用薬(特に、SU剤、速効型インスリン分泌促進剤、インスリン製剤)を投与中の患者へのSGLT2阻害薬の追加は、低血糖のリスクを軽減するため、あらかじめSU剤、速効型インスリン分泌促進剤、インスリン製剤の減量を検討することが必要と記載されています。
今回のrecommendationで、SU剤の減量目安が示されました。
内容はDPP-4阻害剤の場合に準じており、以下のようになります。
- グリメピリド 2mg/日を超えて使用している患者は 2mg/日以下に減じる
- グリベンクラミド 1.25mg/日を超えて使用している患者は 1.25mg/日以下に減じる
- グリクラジド 40mg/日を超えて使用している患者は 40mg/日以下に減じる
SGLT2 阻害薬の適正使用に関する Recommendation (2014年6月13日版)より
「SGLT2 阻害薬の適正使用に関する Recommendation」は日本糖尿病学会のホームページで閲覧できます。