G-CSF製剤の皮下注射と静脈内注射で用量が異なる理由


顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)製剤のうち、下記2製剤は静脈内注射皮下注射と、2種類の用法が選択できます。

  • フィルグラスチム(グラン:協和発酵キリン)
  • レノグラスチム(ノイトロジン:中外)

ですが、2製剤とも、静脈内注射と皮下注射で用量が異なります。
投与量はいずれも静脈内注射の方が多い設定になっています。

静脈内注射の方が皮下注射よりも用量が多い理由

G-CSFは、骨髄中の顆粒球系前駆細胞を刺激することによって好中球への分化と増殖を促すと考えられています。
この際の刺激は、ゆっくりと持続的である方が効果的であることがわかっています。

皮下注射された注射液はゆっくりと体内に吸収されるため、骨髄への刺激もゆっくり持続的に行われることになります。
ところが、静脈内注射の場合は、G-CSFが急速に血管内に入ることにより、体内から消失するのも急速になります。骨髄への刺激時間は短く、効果的に薬効が出ないことになります。

このため、皮下注射と同等の効果を得るために、静脈注射では多くの用量が必要になるわけです。

G-CSF製剤は、より効果的な用法である皮下注射で投与されることが望ましいと思われます。
やむをえず静脈注射とするケースは、出血傾向、患者さんの希望などです。