アネメトロ点滴静注液 | 国内初のメトロニダゾール注射液


アネメトロ点滴静注液 500mg/100mL
(メトロニダゾール注射液)

アネメトロはファイザーから2014年9月に発売されたメトロニダゾールの注射液です。海外では嫌気性菌感染症の治療剤として長く使用され、各種ガイドラインにも含まれています。

日本においてメトロニダゾールは塩野義からフラジールとして内服錠と膣錠が発売されていますが注射剤はこれまでありませんでした。

位置づけとして、まず耐性化が進んでいるクリンダマイシンに替わるものとしての使用が考えられます。
また、緑膿菌を含む好気性菌には活性がありません。嫌気性菌感染症は好気性菌との混合感染が多いため、他剤と併用して使用するケースが多いと思われます。

腹腔内感染症の主要なバクテロイデス属、Bacteroides fragilis、Bacteroides thetaiotaomicronへの抗菌活性が確認されています。

国内治験ではセフトリアキソンとの併用で腹腔内感染症への有効性が確認されていますので、臨床でもこのような使用が考えられます。

その他嫌気性菌が関連する感染症として、骨盤内炎症性疾患(PID)、誤嚥性肺炎、脳膿瘍などへの効果が期待されます。

用法用量

1回500mgを1日3~4回。1回20分以上かけて点滴静注します。
抗菌作用は濃度依存であり、海外では1500mgを1日1回などで承認されています。

肝・腎機能による用量調節は原則として必要ないとされていますが、肝臓で代謝されるため、中等度以上の肝障害では半分に減量すべきとの意見もあります。

使用上の注意

フック付きバイアルで、そのまま吊るして点滴することが可能です。バイアルはガラス製のため通気針が必要です。

副作用

メトロニダゾールの副作用として中枢神経障害、末梢神経障害が挙げられます。特に中枢神経障害としてメトロニダゾール脳症が報告されています。
添付文書では、神経障害の副作用について「特に10日を超えて本剤を投与する場合は、副作用の発現に十分注意すること」となっていますが、これは脳症の発生した場合の累積投与量が21g~2kgであったとする報告から設定されているものと思われます。(最大投与量2g/日×10日で20gとなります)

他に頻度が多い副作用として、下痢があります。

作用機序

メトロニダゾールは菌体内でニトロ還元酵素によって還元されることにより抗菌活性を発揮します。
そのためニトロ還元酵素を持たない好気性菌には抗菌活性がありません。
ニトロ還元酵素で代謝されたメトロニダゾールのニトロソ化合物は殺菌作用をもちますが、この際に発生するヒドロキシラジカルはDNA切断作用を持ち、別の経路で菌の増殖を抑制すると考えられています。
このようなユニークな作用機序からメトロニダゾールは耐性化が起こりにくいとも言われています。

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カテゴリー: 医薬品情報

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